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【合格者インタビュー】大怪我を乗り越え、目指すは体育教師~ともえの物語~

POINT

学校推薦型入試で合格し、将来は体育教員を目指しているともえさんへインタビューをしました。ともえさんの進学先はコチラ→桜美林大学 健康福祉学群 健康科学専修

01.

小学校4年生の時、同じ地域に好きな男の子がいて、「その子と一緒のことをしたい」と思ったともえさん。思い立ってすぐに、少年野球を始めます。

運動があまり得意ではなかったため、ボールが後ろに飛んでいってしまったりと、初めは苦労しながらも、チームのメンバーはいい人ばかりで、楽しみながら野球を続けます。

しかし、小学校5年生に上がると、中学受験をすることになり、少年野球を続けることが難しくなってしまいました。

中学受験には見事合格し、女子校へ進学することになったともえさん。中高大一貫校だったこともあり、大好きなスポーツに再び打ち込みます。学校の部活動はソフトボール部に所属。学校外では地域のクラブチームで野球も継続します。

そんなとき、人生を大きく揺るがす出来事が起きました。

ある時、ソフトボール部の大会で怪我をしてしまったのです。

バットが頭に当たったことで脳震とうを起こしてしまい、病院へ入院をしました。

脳震とうによる半身麻痺。

体が自由に動かない状態の中、「怖い」「早くなおしたい」「野球がしたい・・・」そんなことを思いながらリハビリを頑張っていました。

入院中、友達や病院の方など、周りから優しい言葉が大きな支えに。

今まで野球一筋だったともえさんにとって、その言葉や周りの人の存在は、視野をとても広くしてくれました。人の優しさに触れて、「自分も人に優しくなりたい」そう強く思うようになりました。

リハビリに長い時間をかけ、手以外の麻痺が治ってきた頃、「誰かの手助けがしたい・・この体でもできるスポーツはないだろうか。」と自分にできることを探して、ともえさんはライフセービングスポーツを始めることにしました。

ライフセービング中のともえさん

水泳の経験があまりなかったともえさん。
まずはクロールを泳げるようになるという所からスタートしました。

「ライフセービングスポーツはとても大変だったし思ったより体育会系だったけれど、やりがいがあって楽しかった!」と話しています。

救命士になる夢もあったともえさんは、大きな怪我をした後でも水を恐れることはなかったそうです。人を助けたいと頑張れる姿、とてもカッコイイですね…!

02.

ともえさんがライフセービングを始めて少し経った頃、課外活動へも積極的に参加していきます。その時に出会ったひとつが現在のディスカバ!の前身となるプログラム、東京オリンピック構想ワークショップ」※でした。

「自分の人生を振り返る機会が欲しい」と思い、スポーツ科学をテーマに学ぶためともえさんは参加します。

プログラム内で、ともえさんは自分の怪我をしてからの経験などについて熱く語りました。

※東京オリンピック構想ワークショップ:桜美林大学とマイプロ全国事務局の共同開催したテーマ型マイプロジェクトスタートアップキャンプ
https://myprojects.jp/news/5626/

イベントの最終日には、ともえさんの話に桜美林大学健康福祉学群の先生方がコメント。

その内容は、これまで周りの人からよく言われていたような「辛かったね、よく頑張ったね」というものではなく、「うちの大学ではこんな研究ができるよ」 「協力するよ!」という、どれも自分の背中を押してくれるような言葉で、ともえさんはとても嬉しかったそうです。

このイベントでともえさんはある大学生メンターに出会います。

その人はともえさんのプレゼンが終わると、近くに来て「お疲れ様、頑張ったね!」と声をかけてくれました。学校での悩み事も親身になって聞いてくれたそう。人と関わるのが上手な素敵な先輩で、とても印象に残ったと話しています。

「将来はこの人のような、人に寄り添える体育教員になりたい…!」

この大学生メンターとの出会いが、ともえさんが桜美林大学を受験するきっかけになりました。

03.

ともえさんが今思う大学生のうちにやり遂げたい2つのこと。

ひとつはブルーフラッグの活動です。

ブルーフラッグはNPO法人「湘南ビジョン研究所」※の活動のひとつです。ともえさんは高校一年生の頃から活動しています。

※湘南ビジョン研究所
湘南地域の持続可能なまちづくりをめざし、海の環境活動を行う市民団体。「海を守り、未来をつくる。」をスローガンに、①海岸の国際環境認証「ブルーフラッグ」の取得推進、②海の環境教育に特化した市民大学「湘南VISION大学」の運営の2事業を実施している。https://shonan-vision.org/

ともえさんの活動内容は主に3つ。

1つめは、
海岸の国際認証”ブルーフラッグ”推進及び、取得を目指す海水浴場をサポートすることです。

2つめは、
月刊マガジン「SHONAN VISION」※の取材•ライター活動です。
(「SHONAN VISION」※
http://www.shonan-vision.org/pdf/shonanvision48.pdf)

そして3つめは、
「海をもっと楽しもう!」をテーマに、海を体感するアクティビティやワークショップ、ビーチクリーンなどの企画•運営。

活動の中で今後は、特別支援学校と提携して、特別支援学校の生徒を対象にブルーフラッグを取得をしている海で海洋実習などを行いたいとともえさんは考えています。

「障害者の方がプールで遊ぶ」という活動で、「はじめて浮く経験をした」という男の子をサポートするともえさん

 

もう1つは、体育教員になるために経験を積むこと。

特に「スポーツ障害を理解して貰おうとする時に、どんな伝え方ができるか」ということを勉強し、力を入れていきたいと思っているそうです。

ともえさんは桜美林大学健康福祉学群 健康科学専修に進学し、ソフトボール部にも入部しました。

 

ともえさんが入部した桜美林大学ソフトボール部

ともえさん「新入生の皆さんともプレー出来るのを楽しみにしてます!」

見学や体験もできるようなので、興味のある方は覗いてみてください!お問い合わせは桜美林大学男女硬式ソフトボール部の公式Twitterへ↓

04.

今回ともえさんにインタビューさせて頂いて、彼女のスポーツに対する熱意に驚きました。

小学校の頃にあった些細なきっかけが、たくさんのアクションに繋がっていて、1本の映画が出来るのではないか…と言うくらい山あり谷ありの話を聞くことが出来ました。

これからもともえさんらしくスポーツを楽しんでいって欲しいです。応援しています。

(インタビュアー:かのちゃん)

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