小学校4年生の時、同じ地域に好きな男の子がいて、「その子と一緒のことをしたい」と思ったともえさん。思い立ってすぐに、少年野球を始めます。
運動があまり得意ではなかったため、ボールが後ろに飛んでいってしまったりと、初めは苦労しながらも、チームのメンバーはいい人ばかりで、楽しみながら野球を続けます。
しかし、小学校5年生に上がると、中学受験をすることになり、少年野球を続けることが難しくなってしまいました。
中学受験には見事合格し、女子校へ進学することになったともえさん。中高大一貫校だったこともあり、大好きなスポーツに再び打ち込みます。学校の部活動はソフトボール部に所属。学校外では地域のクラブチームで野球も継続します。
そんなとき、人生を大きく揺るがす出来事が起きました。
ある時、ソフトボール部の大会で怪我をしてしまったのです。
バットが頭に当たったことで脳震とうを起こしてしまい、病院へ入院をしました。
脳震とうによる半身麻痺。
体が自由に動かない状態の中、「怖い」「早くなおしたい」「野球がしたい・・・」そんなことを思いながらリハビリを頑張っていました。
入院中、友達や病院の方など、周りから優しい言葉が大きな支えに。
今まで野球一筋だったともえさんにとって、その言葉や周りの人の存在は、視野をとても広くしてくれました。人の優しさに触れて、「自分も人に優しくなりたい」そう強く思うようになりました。
リハビリに長い時間をかけ、手以外の麻痺が治ってきた頃、「誰かの手助けがしたい・・この体でもできるスポーツはないだろうか。」と自分にできることを探して、ともえさんはライフセービングスポーツを始めることにしました。
ライフセービング中のともえさん
水泳の経験があまりなかったともえさん。
まずはクロールを泳げるようになるという所からスタートしました。
「ライフセービングスポーツはとても大変だったし思ったより体育会系だったけれど、やりがいがあって楽しかった!」と話しています。
救命士になる夢もあったともえさんは、大きな怪我をした後でも水を恐れることはなかったそうです。人を助けたいと頑張れる姿、とてもカッコイイですね…!