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【メンターインタビュー】夢を追う中で見つけた「探究」の扉 

POINT

ディスカバ!プログラムで高校生のサポートをする大学生メンターたち。
今回は、メンター6期生として活躍している東京都市大学 理工学部 応用化学科1年生のひなさんにインタビューしました!

01.

高校2年生のときに、他の大学の説明会があり、課外活動として「ディスカバ!」が紹介されました。総合型選抜を考えていて、探究に興味があったので、参加しようと思いました。当時は、進路に対して焦りを感じていて、「何か動き始めないと」と思っていた状態でした。そんなときにディスカバ!を知ったので、「1回行ってみよう」と思ってチャレンジしてみました。それまで学校外の活動を全くやっていなかったり、周りに課外活動をしている人もいなかったので、大丈夫かなという心配の方が大きかったです。

02.

SDGs探究キャンプ「5歳児にSDGsを伝えるには?」と探究プレゼミ「教育問題の探究科学」に参加しました。特に、SDGs探究キャンプ「5歳児にSDGsを伝えるには?」では自信を持つことができました。初日は、自分には「何ができるんだろう」と不安に感じていました。意見を言おうと思っても、他の人の意見の方が「すごい」と思っていました。それでも、もともと論文を読むのが好きということを活かして、3日間で10本の論文を読んで参考文献を調べていました。このことがグループ内での自分の役割を確立し、自信を持つことにつながったと思います。自分が役にたてるということを実感できました。

03.

 

高校2年生、高校3年生のときに髪の毛のダメージに関する探究をしていました。

美容師になりたかったので、髪の毛に興味があったことと、高校1年生のときからブリーチカラーをしていて、自分の髪の毛がどんどん傷んでいくのを見て「このダメージをどうにかしたい」と考えたことが探究のきっかけです。ダメージの原理やブリーチがどういう反応が起きた状態のことを指すのかということを調べました。論文を読んだり、自分で実験をしたりしました。毛髪科学を専門としている教授にレポートを読んでもらい、評価していただいたり、教授や大学院生に教えてもらったりもしました。それを踏まえて別の実験をしたことで新たな発見もありました。

また、花王株式会社の研究者さんと対談させていただいたり、花王の会社の中を見せていただいたりしました。研究者さんとトリートメントの開発についてお話したりもしました。そのあとに、髪の毛のタンパク質に着目し、横浜市立大学の研究室に伺って、「タンパク質を強化するためにできること」についてお話したりしました。

04.

3つの理由があると思います。1つ目は、夢が明確だったことです。最初は美容師志望だったけれど、腕の怪我によってその夢を諦めざるを得ませんでした。そこから、トリートメントの製品開発などの研究開発者になるという夢を見つけました。夢を諦めたからこそ、今度は絶対に諦めたくないという気持ちが強かったです。2つ目は、の影響です。兄は、プログラミングが上手で、企業から評価をもらったりしていました。そんな兄をずっとライバル視していて、何かで必ず勝ちたいと考えていました。ちゃんと勝ったといえるように、数値で勝ちたいと思ってずっと頑張ってきました。3つ目は、総合型選抜の対策をしてくれる塾に通い、周りが頑張っている環境に自分を置くようにしていたことです。課外活動に参加したり、海外に行って学んでいたり、イベント運営をしたりしている人が周りにたくさんいました。こうした人たちを見て、「自分も頑張らなきゃ」と良い影響を受けることができました。

05.

 

東京理科大学には、高校2年生のときにSDGs QUEST みらい甲子園 神奈川県大会でファイナリストになり、賞状をもらった経験を活かして入学しました。この大会に向けて、持続可能な開発目標の達成を加速するためのアイディアを提案するために、グループリーダーとしてチームを引っ張りました。現在、大学では「ひらめき・こと・もの・くらし・ひと」づくりプログラムに参加しています。専門科目関係なく幅広い分野を学びながら、最適解を導く力を身につけ、問題解決の能力を養うために頑張っています。探究として社会課題の解決策を考えたり、SDGsやメンタルヘルスの問題について考えたりしています。

今でも髪についてのダメージに関する論文を読んでいます。最近の目標は、Cosmetics Dream Awardに参加することです。これは、オリジナルコスメの企画を提案し、グランプリを獲得すると、協賛企業が自分のブランド立ち上げを全面プロデュースしてくれて、製品化までサポートしてくれる企画です。それに参加するために1年間製品のアイディアを考えようと思っています。

06.

ディスカバ!での出会いが、今メンターとして活動している自分につながっていると思います。特に先輩のメンターとの出会いが「私もメンターとして中高生を支えたい」という気持ちにさせてくれました。メンターとして、中高生とのコミュニケーションを大切にし、中高生のみなさんが来て良かったと思えるようにすることを大事にしたいです。また、自分がもともと参加したという経験を生かして、「どこで悩みやすいのか」ということを中高生と同じ目線で考えることができると考えています。

07.

高校生のときに同じグループで参加者だった人が先輩メンターとして活動しています。SDGsキャンプ「5歳児にSDGsを伝えるには?」でグループが一緒だったうてなさんと、探究プレゼミ「教育問題の探究科学」でグループが一緒だったあんずさんです。

そして、私がメンターになり参加した、春プログラムで、それぞれ担当したプログラムが一緒だったんです。実際にメンターとして活躍している2人を見て、どのようなサポートをしているのか観察することができました。自分と同じ道を歩んでいて、一足先にメンターになった2人の姿を見て、1年間であんなに参加者に寄り添えるメンターになれるんだということに驚きました。

08.

まずは一歩、踏み出してみてほしいです。その一歩が「自分が本当にやりたいこと」を見つけるきっかけになるかもしれません。そして、その一歩を、メンターたちがしっかりと支えます。「就職に強そうだから」「なんとなくやっていたら役に立ちそうだから」という理由で始めたことよりも、「自分が好きなこと」をしているときがいちばん楽しいと確信しています。この記事を読んでくれているあなたにも「自分が本当にやりたいこと」や「ずっと学び続けたいこと」を見つけてほしいです。ディスカバ!の扉を開けてください。

09.

名前:ひな

大学:東京都市大学 理工学部応用化学科

好きなこと:お菓子作り、バスケットボール、美容、コスメ

 

聞き手・編集:みなみ

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