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すべての人が心の内を吐露できる居場所をつくる!高校3年生櫻子の挑戦。

POINT

ディスカバプログラムに参加した高校生は、その後どのように過ごしているのか?

その軌跡を追う高校生インタビューを始めます!今回、第1弾としてご紹介するのは、ティーン向けメンタルヘルス自助団体NeVAを立ち上げた高校3年生の櫻子。彼女の奮闘とビジョンとは?

01.

こんにちは。櫻子です。

高校3年になって、NeBAというプロジェクトを始めました。この名前はNever Be Aloneの頭文字から取りました。NeBAは、日本で全く対策のされていないメンタルヘルスに正面からアタックしています。

 


↑櫻子が制作した活動紹介You Tube
https://youtu.be/2NDepdfy5aI

NeBAの活動はNeBA community, education, mediaの3つに分かれ、コミュニティー作り、教育、メディア(アプリ制作)で多角的にアプローチしています。

NeBA communityの始動をSNSで呼びかけたら、さっそく現在約20名の若い世代が集まりました。メンバーの集まり具合に自分の活動が必要とされていることを感じました。

これから実際に一人一人にじっくり話を聞き、みんなでメンタルヘルスについてディスカッションをして、考えを深めています。

今後は啓発活動として、NeBAcampを開催したり、当事者の方達が心のうちを吐露することのできるお話会(オープンダイアローグ)を開催する予定です。フィンランドのようなメンタルヘルスに国を挙げて取り組んだ先進的な例を語学力を生かして研究し、取り入れていきます。

将来的には全国に精神疾患当事者などが心の内を吐露できる居場所を作りたいです。また精神疾患の方を支えている家族・友達などを通して、社会全体をいき心地のいいものにすることがゴールです。

02.

私が参加したのは、高校生がマイプロジェクトを2泊3日で企画構想するディスカバ・キャンプという7月のプログラムです。夏休みということもあって、全国から30名ほどの高校生が集まっていました。

もともとNeBAの構想を持ったのは今年の6月でした。約2ヶ月にわたる構想段階では、専門家に会いに行きインプットし続けました。 メンタルヘルスはセンシティブな問題なので、自分の主観のみだけでなく、本当に色々な方の意見や知識を元に行動をしていかなければなりません。その一環として参加したのがディスカバキャンプでした。

マイプロというものが何かも知らずに参加しましたが、友達やメンターと自分のプロジェクトについて昼も夜も語り明かすことで、やる気と熱意が高まり、自分がすべきことが少しずつ明確になりました。

やはり自分の主観だけで「こんなサービスがいい」と考えていても行き詰まります。ディスカバ・キャンプでは色々な人に私のプロジェクトについて聞いてもらうことで、新しい視点を得ることができたり、そのサービスは自分からするといいかもしれないけど、他の人にはあまり需要がないことなどを感じました。ニーズ調査の大切さを学びました。

でも一番の収穫は、2泊3日のキャンプを通してできた仲間と今もプロジェクトを一緒にできていることですね。ディスカバキャンプが終わった後、8月の終わりから実際に動き始めることができました。

活動への参加を希望する方は下記のフォームよりお申込ください。
https://docs.google.com/forms/d/1LJBn4oHtC5hwX4Ry42x8rr7iQe6DP0UZek_lQugro2E/viewform?fbclid=IwAR1o8dD9uQNcKtM-kvcVRBCUH4WxQRPYG2CMgAvV97Et1mnCFjjb_YqiNq4&edit_requested=true

03.

もともと私は「単純にお金を稼げて、安定した職に就きたい」「普通に勉強していい大学行きたい」と考える普通の高校生でした。四国・九州で生まれ育ち、高校時代は親の仕事の関係でアメリカで学んでいました。

しかしアメリカで受講していたIBプログラムによるストレス、母の急逝によってアメリカで鬱になってしまいました。順風満帆な人生だったのに今年、何もかもが変わってしまって、マイノリティーの立場になりました。

幸いアメリカの高校のメンタルヘルスに対する理解や、体系化された自助団体、カウンセラーの方の薬不使用の方針によって、鬱状態がだいぶん回復して日本に帰国することができました。

しかし、日本の精神科に行くと、診察が10分以下だったり、向精神薬の大量処方、高額で予約の取れないカウンセリングなど、日本でのメンタルヘルスに対する制度、偏見、知識不足を感じ、日本の自殺率増加に納得をしました。

同時に、今私が行動をしなければ人が死ぬ、という危機感に襲われました。それがきっかけでこの社会が生き心地が悪いものだと実感して、メンタルヘルスというセンシティブであまり人がアプローチしていない分野に対してアプローチをしたい、と思うようになりました。

自分は専門家ではないけれど、今の日本のメンタルヘルスに対する現状を変えることができるのは若い世代の力と新しい視点ではないかと思います。

今までの自分の生き方が悪い、とは思いませんが、人の気持ちをわかり、広い視野の人間になることができるよになったと思っています。今一番思っていることは、人生何が起こるかわからない、ということです。

04.

NeBAを高校生のマイプロジェクトで終わらせず、実際にメンタルヘルスの面で生きやすい社会を作るまで、持続してプロジェクトを続けていきたいです。

NeBA communityで作る全国規模で体系化された自助団体はNPO化、NeBA mediaはアプリ開発してプロダクト化、NeBA educationはソーシャルビジネスとして起業したいと考えています。

NeBAで実際にメンバーを集めると、今まですごく仲が良かったのに、その子が精神的に苦しんでいたことを初めて知ることがあります。メンタルヘルスは自分一人で戦うべきものではないし、実際に自殺という最悪の形になるまで苦しんでいる人がたくさんいます。

NeBAは実際に社会を変えることのできるプロジェクトだと思っています。最後までやりきることができるかどうかは自分次第だと思っているので、覚悟を持って人生をかけてやり抜きたいと思っています。

参考:櫻子のプロフィールはこちら

05.

壮絶な原体験を経てディスカバプログラムに参加した櫻子のインタビュー、いかがだったでしょうか。

お母様との別れを未来への原動力へと変えていく彼女の行動力を尊敬もするし、同時に、危なっかしいなとも感じています。高校3年生が受験勉強とプロジェクトを両立させるのは、ただでさえ簡単なことではありません。

彼女のプロジェクト「NeBA」は周囲の人を助けるだけでなく、彼女自身を救う力を持っているのではないでしょうか。そのことに希望を託しながら、ディスカバは「NeBA」の活動を応援していきます。

自分を大切にしながら、前へと進んでほしいと強く願います。

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