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【合格者インタビュー】探究を探究したい!みじゅさん〜教育探究科学群1期生〜

POINT

来春、桜美林大学の新学群「教育探究科学群」へ1期生として入学するみじゅさん。
大学の志望理由にも繋がる探究活動の失敗談や、情熱を持って取り組む「PBL広報部」について、聞きました。

01.

みじゅさんは、小学生から中学生まで、関西や九州などで転校を繰り返しました。
中学で2年間を過ごした奄美大島では、同級生4人と大自然の中で伸び伸び学び、「自分の基礎が出来た気がする」そう。

そんな彼女は、転校を繰り返すうちに、友達や人間関係を分析するのが習慣になったと言います。

さらに、友達の名前を覚えて仲良くなるために、名前と好きなものや相手の良いところをノートに書き留めるように。
その習慣のおかげで物事の「調べ方」がわかるようになり、分析力もついたのです。

今もその習慣は続いているそうで、「今日もインタビュアーさんについて調べてきましたよ!」と笑います。

02.

鹿児島県の純心高校に入学すると、1年生から探究活動をスタートしました。

分析や研究好きなみじゅさん。「探究」という言葉に惹かれて、専門的に取り組むクラスに入ります。

「一生の友達にするなら『探究』かな、と思ったのかも」

1年生の頃は鹿児島の「孤食」についてグループで調べました。
子ども食堂でボランティアをしようと意気込んでいましたが、「子ども食堂に行くのを知られたくない人もいる。軽い気持ちでやらないで」と言われてしまいます。

「子ども食堂に良いイメージしか持たず、しっかり調べられていなかった」とそこで初めて気づき、何度も通って信頼関係を築いていきましたが、コロナ禍にも入ってしまい、本格的には活動できませんでした。

発表準備にも失敗してしまって。計画性がなかったです。この時の苦い経験が、その後の活動の成功に繋がったと思います」

03.

2年生では、探究学習について発表する全国大会に出場しました。

ハウスメーカーの企画に「少子高齢化対策」をテーマとして、6人チームで参加。

祖父母が住む家と別の家族が住む家を同じ敷地につくり、祖父母世代と助け合う暮らしを目指す、江戸時代の「長屋」のような生活を図面なども書いて提案しました。

そのゴールに辿り着くまでに別のアイデアも生まれ、どの案を選択するかで衝突もあったそう。
「リーダーとして意見を聞きながら、案をまとめていく力になりました」と振り返ります。

そんな経験をつんだみじゅさんは、探究したことがない人に向けて探究をおすすめする活動として、「PBL広報部」を仲間3人で始めます。
PBLは「Project based Learning」の略で、課題探究型の学習=探究学習のこと。

授業や部活動として「探究を探究する」をテーマに研究、noteなどで記事も発信しています。https://note.com/pbl_pr

全国の中高生と探究について語り合う会もZoomで開き、合計20人以上が集まりました。

「中高生の探究活動で壁にぶつかったらどうする?」「探究は学生のうちから社会に触れられる方法」。意見を交わしながら、それぞれが取り組む探究テーマについても情報交換しました。

 

04.

受験期は、探究にしっかり取り組めると感じた桜美林大学に一直線だったみじゅさん。

教育探究科学群が出来たことが決め手。それがなければ選ばなかったかもしれません」

探究を学べることや、調べ方を学べること、本格的なフィールドワークに取り組めることが魅力でした。

志望校について、教員のご両親には最初は反対されたのだそう。
教育探究科学群では教員免許の取得が難しいためです。

「親が教員として探究の授業で苦労しているのも見ていて、そこを専門に教える職も必要だと感じていました。親を助けたいという気持ちもありました」。そんな思いをぶつけ、時間をかけて説得したと言います。

ディスカバ!のプログラムでは、探究プレゼミ「ファッションの探究科学」に参加したそう。https://discova.jp/program/2022tanq-8/
これによって、合格した桜美林大学の総合型選抜では書類選考が免除になりました。

05.

4月からは教育探究科学群の1期生として鹿児島県を離れます。
上京して一人暮らしをする不安は?

「迷子にならないかな、くらいです。でも、探究活動のおかげで人に聞くことに慣れているので、大丈夫です!」

研究の中で壁にぶつかった経験から、「社会と探究の溝」について調べたいと話すみじゅさんに、これから教育探究科学群を目指す後輩たちにアドバイスをもらいました。

「自分の気持ちに正直に、好奇心を大切に。常にアンテナを張って、ニュースや本に接していくと自分の糧になります。1つの単語を聞いたら、たくさんの単語が出てくるような引き出しをいっぱい作ってください」

大学では、探究を導く側になるためにも学びを深めていくと語ってくれた彼女。みなさんのメンターとして活躍する日も近いかもしれませんね。

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